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■令和4年:市長コラム

令和4年12月号『読書のすすめpart2』

 令和2年4月号の市長コラム『読書のすすめ』の中で、私は「1日30分読書しましょう」と書きました。その本人がどれだけ実践してきたか疑問が残るところですが、以前より読んでいるのは間違いありません。推理小説や歴史小説、趣味や実用書、自己啓発書など、おもしろそうと思ったものはジャンルを選ばず読んでいます。
 前のコラムにも書きましたが、読書の効果は、ストレス解消やリラックス効果、創造力やコミュニケーション能力の向上などです。これはどちらかというと受け売りで書いたのですが、その後実践して気づいたことは、(1)話や文章で言葉が出るようになった(ボキャブラリー増加)、(2)本が読める程度の晩酌で我慢するようになった(健康増進)、(3)寝付きが良くなって朝スッキリ起きられるようになった(ストレス減少)等々、今は確かな効果を実感しているところです。
 ところで、今読んでいる三浦綾子の小説「泥流地帯」の中で、主人公の祖父が開拓のために福島から北海道に移住したとあります。物語の内容は省略しますが、年代的には、伊達郡大田村(現保原町大田地区)の村長、菊田熊之助氏が旭川市ペーパン地区の開拓のために移住した頃であり、もしかするとその祖父は菊田氏がモデルなのではと思っています。
 最近よく感じるのは、テレビや動画で見た映像は容易に頭から消えてしまうのに、小説など文字で描き出された情景はいつまでも鮮明に脳裏に残るということです。物語の中に入り込んだような不思議な感覚に出会います。いろいろな効果がある中で、こうした感覚を楽しめるのが文字を読む最大の効果なのかもしれません。
 何はともあれ、まずは本を読んでみましょう! 楽しいですよ。

令和4年11月号『伊達市に“きぼうの桜”がやってきた』

 皆さん、宇宙飛行士の若田光一さんをご存知ですか。いま日本人最多5度目の宇宙飛行中で、国際宇宙ステーション「クールドラゴン」に滞在し、さまざまな実験を行っています。
 その若田さんが3度目の宇宙飛行のとき、日本の巨大桜の種も一緒に国際宇宙ステーション「きぼう」に滞在し、宇宙を旅しました。8カ月半後、地球に帰還した種から発芽した苗は大きく成長し花を咲かせ、そこから生まれた種は新しい命を芽吹き、東日本大震災で被災した地域の復興のシンボル“きぼうの桜”として植樹されています。その桜が10月1日に伊達市にやってきました。多くの関係者に出席いただき、子どもたちと一緒に保原総合公園三日月広場に植樹しました。
 さて、今回寄贈いただいた桜苗の母樹は、世界最古で樹齢2000年、山梨県北杜市の実相寺境内にある国指定天然記念物「山高神代桜(やまたかじんだいざくら)」です。今年8月、私は現地に伺いその“桜”と対面しました。圧倒的な存在感に一帯が包まれ、特別な時空に入り込んだ感じがしました。すばらしい桜の子孫をいただくことの喜びと責任の重さを強く感じました。植樹の地として伊達市を選んでいただいた(一財)ワンアース様、ご尽力いただいた皆さま、苗元の山梨県北杜市様に心から感謝申し上げます。
 いま伊達市では相馬福島道路が全線開通し、住宅団地や工業団地が造成され、大型商業施設の進出が決定しました。伊達市の復興と未来をこの“きぼうの桜”はずっと見守ってくれることでしょう。伊達市の希望のシンボルとして、遠く宇宙からも確認できる大樹に成長することを願っています。

令和4年10月号『大きな感動をありがとう!』

 第104回全国高等学校野球選手権大会に福島県代表として、地元の聖光学院高等学校が3年ぶり17度目の出場を果たしました。大会では全国優勝経験校に次々と勝利し、福島県では51年ぶり、同校では初のベスト4という偉業を成し遂げました。また、ユニホームに刺しゅうされた「伊達市」の文字は、本市の名を全国に広めてくれました。惜しくも決勝進出は逃しましたが、粘り強く最後まで諦めないプレーは、多くの人に元気と感動を届けてくれました。素晴らしい試合を何度も見せてくれた選手の皆さん、本当にありがとうございました。
 聖光学院野球部の練習グラウンドには「不動心」という文字が掲げてあります。「試合でどんなことが起きても動じず、目の前のプレーに集中する」との思いが込められていると聞きました。私は、その「不動心」のプレーを初戦の日大三との試合で見せてもらいました。相手に先制されても、追加点を上げられても選手たちは一向に慌てない。度重なるピンチでも落ち着いた守りで切り抜ける。アルプス席も選手たちを信じて応援を続ける。この一体感と自分たちの野球に徹する選手たちの心が逆転につながったのだと思います。
 さて、今回優勝した仙台育英のブラスバンドが決勝戦の6回裏に聖光学院が応援曲として使用しているGReeeeNの「キセキ」を奏でました。同じ東北勢として思いを受け継ぎ、急きょ演奏してくれた友情に胸が熱くなりました。聖光学院は10月に栃木県で開催される国体に出場します。選手たちは「日本一は国体で」との決意を新たに試合に臨みます。一戦一戦を「不動心」で勝ち抜き、甲子園で思いを受け継いでくれた仙台育英との東北勢決勝となったらとてもすばらしいと思っています。

令和4年9月号『対面での再会にあふれる笑顔』

 去る8月14日、伊達市ふるさと会館で「伊達市令和3年成人者交流会」が開催されました。
 新型コロナの影響でオンライン開催となってしまった令和3年成人式。コロナ禍とはいえ、自分たちの時だけ対面で実施できなかったことにとても悔しい思いをしたと思います。私としても本当に申し訳なかったと思っています。
 その後、皆さんから「対面で交流できる場を設けられないか」という要望を多数いただきました。市としても何とかその思いに応えたいと考える中、実行委員の皆さんが開催に向け行動されました。
 開催までにはさまざまな手続きや準備があります。その中で思い悩んだこともたくさんあったと思います。でもその頑張りがこの日の素晴らしい交流会に結びついたと思っています。
 主催者あいさつの中で渡邊実行委員長からは「成人としての自覚を持ち、旧友たちと再会を喜び合う本来の成人式ができた。市や実行委員の皆さんの協力に感謝したい」との言葉がありました。市としてもできる限りの応援をしようと始まったのですが、委員長の言葉に“申し訳ない思い”を少し楽にしてもらいました。逆に、自ら行動していただいた成人者の皆さんに感謝しています。
 翌日の新聞には笑顔あふれる集合写真が掲載されていました。久々の再会の喜びと、“自分たちの成人式を創った”という自信に満ちた大人の顔でした。
 これからもぜひ、積極的に自分の意見を伝え、行動し、そして若い力で新しい時代を築くという意識を持ち続けていただきたいと思います。
 限りない可能性を持つ皆さんの前途に栄えあらんことを心から祈ります。本当におめでとう!

令和4年8月号『ウォーキングのすすめ』

 「健康のために何かやっていますか」とよく聞かれます。たまにスイミングに行くくらいで、最近は運動をしていないことに気づかされます。そうした会話の中でよく話題になるのがウォーキング。1日3万歩を歩いているという方にもお会いしました。早朝と昼休み、夕方にも歩いているとのことで、心も身体もいつもスッキリとおっしゃっていました。そこまでは無理としても、少し歩かなければならない、とお話を伺うたびにいつも思っています。
 さて、ウォーキング効果としてよくいわれるのは、体内脂肪を燃焼するので肥満が解消され、新陳代謝がよくなるので血中脂質や血糖値、血圧の改善につながるということです。また、歩くことで骨に刺激が加わるので、骨の強さが増して骨粗しょう症予防にも良いといわれています。
 それに加えて、先日面会した医療関係の方に教えていただいたのが「セロトニン効果」です。セロトニンとは脳の神経伝達物質の一つで、ストレス解消や気分を明るくする作用があるといわれています。太陽の光を浴びたり、一定のリズムを刻む運動を反復して行うことで増加するとのことでした。すなわち、ウォーキングがセロトニン増加に最適な運動ということになります。
 簡単なようで続けることが難しいのもウォーキング。でも、誰かと一緒ならば楽しく歩くことができるかもしれません。市では、そんな方のために市内各地を巡る「いきいきウォーキング」を月2回開催しています。風景やおしゃべりを楽しみながら健康づくりができます。一味違ったウォーキングをしたい方など、さまざまな方の参加をお待ちしております。
 最も手軽でとても効果の大きいウォーキング。涼しい早朝などに少し早起きして、無理せず自分のペースで取り組んでみませんか!

令和4年7月号『電車の思い出』

 地震で被災し不通となっていた阿武隈急行線が6月27日に全線再開します。この2カ月半、阿武急の公共交通としての重要性を身に染みて感じたところです。復旧に携わっていただいたすべての関係の方々に心から感謝申し上げます。
さて鉄道は、通勤や通学、買い物など毎日の生活に欠かせない身近な交通機関です。また旅行や出張などで移動する際にも利用することから、思い出深い乗り物として愛着を持っているファンが多くいます。実は、私もその一人です。車窓を流れる景色をボーと眺めるのが好きで、いつも眠るのがもったいないと思って乗っています。
私が電車を好きになったきっかけは、当時、母校である粟野小学校の前を走っていたチンチン電車でした。昭和46(1971)年に役割を終えたのですが、どこかに出かけるときいつも乗って行ったと記憶しています。小学校も中高学年になると、一人で乗って梁川や保原の街に出かけたり、福島の中合にも行った覚えがあります。乗車すると、混んでいるとき以外はシートに膝を載せて窓の外を見ていました。特に鉄橋を渡るときの「ゴトンゴトン」という音と、真下を流れる川面を見るのが好きで、阿武隈川に架かる鉄橋(旧伊達橋)を渡りたくて、よく福島へ出かけていました。
チンチン電車が廃止となった17年後の昭和63(1988)年に阿武隈急行線が全線で開業しました。私にとっては“あのチンチン電車が復活した”との想いで梁川駅で行われた開通式典を見ていたのを覚えています。人口減少と車社会の到来、度重なる自然災害等により阿武急の経営は厳しい状況が続いていますが、私たちにとってなくてはならない交通機関です。また、来訪者の足としても、鉄道ファンの心をつかむ存在としても、これからもみんなで乗って、盛り立てていってほしいと思います

令和4年6月号『新型コロナワクチンの効果』

 伊達市における新型コロナウイルスの感染状況は、オミクロン株に移行した今年1月以降に急拡大し、昨年1年間の感染者数が141例であったのに対し、今年に入ってから5カ月で1000例を超えており、特に若い世代への感染が急増しています。
 感染者数に占める0歳〜29歳までの割合は、昨年は33%であったのが、今年に入って53%となっており、20代以下が半数を超えています。感染拡大を抑えるためには、若い世代の感染を防止することが非常に重要です。
 ところで皆さんは「オミクロン株は軽症だから…」などと考えていませんか。実際に感染した人によると「軽症と診断されたけど、これまでに経験したことのない苦しさと辛さだった」との話が伝わってきます。そして、感や息切れなどの後遺症についても心配なデータがあります。国立国際医療研究センターの調査では、軽症であっても26%の人が後遺症に悩まされているとのことです。新型コロナウイルスの根絶は難しいと考えられる中、ウイルスへの免疫がない場合、どこかのタイミングでウイルスに感染してしまうことを想定していなくてはいけません。
 そこで免疫を高めるためにはワクチン接種が重要になります。ワクチンには、感染予防や重症化予防に加えて、後遺症を5割〜8割減らす効果も報告されています。ワクチンを接種すれば、多かれ少なかれ副反応はあります。若い人の方が高齢者より頻度が高い傾向にあるようですが、ほとんどが2〜3日以内に回復しています。
 感染した場合の辛い症状と後遺症を考えた場合、一時的に出る副反応との比較で「接種しない」と決めるのはリスクが大きいと思います。まだ接種をしていない人は、もう一度ワクチンの有効性を検討して早めの接種をお願いします。

令和4年5月号『がんばれ!福島ユナイテッドFC』

  このたび伊達市は、サッカーJリーグ(J3)の福島ユナイテッドFCのホームタウンに登録されました。4月17日に行われたホームゲーム(とうほう・みんなのスタジアム)であいさつをしてきましたが、今シーズンからクラブの試合日程やイベントのPRなど、福島ユナイテッドFCの活動をしっかりサポートしていきます。
 さて、ホームタウンに登録されると、ホームゲームの際に「伊達市DAY」が開催されます。市のPRブースを出店しますので、全国各地から会場を訪れたサポーターに市の農産物などを購入してもらえる絶好の機会となります。
 また、保原総合公園内に建設しているサッカー場が今年10月に完成します。福島ユナイテッドFCのトップ選手の練習やアカデミーチームの試合会場として使用してもらったり、今年設立する伊達市総合型地域スポーツクラブのサッカー指導や、簡易宿泊所「とまっぺ」を利用した合宿など、地域振興、スポーツ振興にも大きく貢献していただけると考えています。
 さらに、福島ユナイテッドFCには、サッカークラブでありながら「農業部」があります。東日本大震災と原発事故からの復興を願い、地域連携活動として福島県を代表する農作物を生育・販売しており、アスパラガス課、ぶどう課、桃課、米課、りんご課、ル・レクチェ課など担当課に分かれていて、3月の桃のから12月のりんごの収穫まで、選手・スタッフが全力で取り組んでいるとのことです。今度、伊達市内での営農活動もお願いしたいと思っています。
 伊達市では、3月16日発生の福島県沖地震で多くの市民が被災しました。そのような中で福島ユナイテッドFCの活躍が、市民をはじめ県民に元気と勇気を届けると確信しています。現在開幕から6戦負けなしの首位。J2昇格を目指してみんなで応援しましょう!“がんばれ!福島ユナイテッドFC!”

令和4年4月号『ジェンダー平等をみんなで考えよう!』

 ジェンダー平等とは、ひとりひとりの人間が、性別にかかわらず平等に責任や権利、機会を分かちあい、あらゆる物事を一緒に決めることができることを言います。また、(持続可能な開発目標)の中でも、ジェンダー平等は大変重要なテーマとして捉えています。
 男性と女性は、身体のつくりは違いますが、平等です。しかし、今の社会では、個人の希望や能力ではなく、「性別」によって生き方や働き方の選択肢や機会が決められてしまうことがあります。特に「男性は仕事、女性は家庭」などの固定観念に基づく役割分担意識は、少なくなったとはいえ、いまだ根強く残っています。
 2021世界経済フォーラムにおけるジェンダー・ギャップ指数で、日本は156か国中120位と国際社会においても大きく遅れをとっている状況です。また、今年度、市が実施した市民アンケートによると、男女が平等になっていると感じる人が増加はしているものの、男性が優遇されていると回答した人の割合は、家庭の中で42%、職場の中で46%、地域社会で56%、政治の場で72%、社会通念・しきたり上で73%と、依然として高くなっています。人口は半分は女性ですが、実際には職場や家庭などさまざまな場面で男性の方が優遇されていると感じることが多いのが現状です。
 ジェンダー平等の実現は伊達市においても大変重要な課題です。市では、男性、女性にかかわらず、安心して子育てし、働くことができるよう、認定こども園の増築により子育て環境の充実を図っています。さらには、現在造成中の新工業団地や誘致が決定した大型商業施設など、働く場の充実を図っています。
 「男らしく、女らしく」ではなく「自分らしく」生きることが大切です。みんなが個性や能力を活かして活躍できる伊達市をつくっていきましょう!



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