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皆さんは、良い睡眠をとれていますか?睡眠には、疲れた脳や体を休ませて疲労を回復する働きがあります。また、睡眠中は傷ついた細胞の修復や代謝に関わる作用のある成長ホルモンを分泌し、体のメンテナンスが行われています。そのほかにも、日中に学んだことを脳に定着させたり、整理するのも睡眠中に行われます。すこやかな心と体を維持するために、睡眠はとても大切です。
令和元年の国民健康・栄養調査結果において、1日の平均睡眠時間が6時間未満のものの割合は、男性37.5%、女性40.6%であり、性別年齢階級別にみると、男性の30~50歳代、女性の40~50歳代では4割以上を占めており、日本人は、睡眠が十分でない状況があります。
また、令和6年度伊達市特定健診の質問票より、男性23.0%、女性26.8%が睡眠で休息がとれていないと回答があります。睡眠不足は、心と体に影響があります。毎日の「睡眠」に目を向けてみましょう。
・頭痛などの身体症状
・注意力や判断力の低下に関連する作業効率の低下
・学業成績の低下
・肥満、高血圧、糖尿病など生活習慣の発症・悪化
・労働災害・自動車事故のリスク増加
良い睡眠とは、睡眠の量(睡眠時間)と質(睡眠休養感)が十分に確保できている状態のことをいいます。睡眠休養感とは、「睡眠で休養がとれている感覚」であり、この感覚が低下することで、病気やこころの健康に影響します。
最適な睡眠時間は、個人差があり、体質や年齢などに影響されます。日中しっかり覚醒して過ごせるかが目安になります。
下記時間を参考にして自分に必要な睡眠を確保しましょう
成人:適正な睡眠時間には、個人差があるが、6時間以上を目安として必要な睡眠時間を確保する。
高齢者:長い床上時間(寝床で過ごす時間)は健康リスクとなるため、床上時間が8時間以上にならないことを目安に、必要な睡眠時間を確保する。
こども:小学生は、9~12時間、中学・高校生は8~10時間を参考に睡眠時間を確保する。
人間は体内リズムを持ち、昼は活動し、夜は休むようにできています。体内リズムは、24時間より少し長めと言われ、1日24時間とはズレがあります。この体内リズムのズレを朝の光を浴びてリセットし、「セロトニン」や「メラトニン」等の脳内物質をたくさん分泌させることが、ぐっすり快眠するためのカギとなります。夜更かしをせず、早寝早起きを心がけましょう。
遅くても朝7時前にはカーテンを開けて朝の光を浴び、体内リズムをリセットしましょう。
セロトニンの材料であるトリプトファンを含む食品(魚・肉・卵・大豆セ品・乳製品など)を毎食とり、バランスの良い食事をしましょう。
体を動かすことでセロトニンの分泌を促すことがわかっています。無理なく自分に合ったものを取り入れましょう。運動習慣がある方は、睡眠休養感(睡眠で休養がとれている感覚)が高いと言われています。
寝室にスマートフォン・タブレットを持ち込まず、できるだけ暗く静かな環境にして寝る。暑すぎず寒すぎない室温にすることも大切です。
生活改善をしても睡眠のリズムが改善しない、気持ちが落ち込むなどの心身の不調がが続いている場合は、医療機関に相談しましょう。
【参考リンク】
厚生労働省 健康づくりのための睡眠指針の改訂に関する検討会「健康づくりのための睡眠ガイド2023」<外部リンク>
伊達市 市政だより(2025年分) 3月号 「健康通信 「睡眠のことを知って元気に過ごそう!」
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