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やながわ工業団地内にあるバイオマス発電所において、地下水を使用することにより、周辺井戸への影響を懸念する声があるため、発電所周辺の既存井戸の水位を観測し、その影響を確認するために本市が実施した調査結果を公表します。
バイオマス発電所による揚水が周辺井戸に与える影響を調査すること。
令和6年4月1日から令和7年3月31日
バイオマス発電所付近の既存井戸(4ヵ所)に自記水位計を設置し、連続的に地下水位の観測を行い、調査地の水位変動状況を把握した。
※井戸内に設置したセンサーにより地下水位面を測定し、10分毎に水位測定を行った。
専門事業者による考察を含めた調査結果については以下のとおり。
令和6年度は、1つの井戸にて最大で20cm程度の水位低下が確認されたが、地下水流入量(回復量)に大きな変化が無いことや、水位低下幅に対し井戸深度に余裕があることから、井戸使用(潅水)に関して影響はないと判断される。
また、もう1つの井戸では、「1日の水位差」に増加が見られる時期があり、一時的に井戸への流入量が若干減少していた可能性がある。
しかし、令和7年1月末からの水位差の急激な増加は、井戸への流入量の減少だけではなく、揚水量の増加等、他の原因が考えられる。
以上の状況より、揚水量等の条件が大きく変わらなければ、バイオマス発電所からの揚水により既存井戸が影響を受ける可能性は低いと考えられる。
ただし、現在までの観測結果では、バイオマス発電所本稼働に伴う揚水による地下水状況を確認していないため、バイオマス発電所による地下水への影響の有無についての判断は難しい。
なお、バイオマス発電所稼働時の揚水状況について未確認であること、多量の揚水を連続的に長期間行うことによる水位状況の挙動について不明確な部分があることなどから、バイオマス発電所稼働から1年間程度(季節による水位変動が把握できるまで)は既存井戸の地下水位観測を行うことが望ましい。
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