新型コロナウイルス感染症に関する教育長メッセージについて
児童生徒の皆さんへ
第3学期が始まりましたが、県内でも新型コロナウイルスの感染が急拡大しています。
新型コロナウイルス感染症が発生してからは、これまでと違う毎日に、皆さんはたくさんの不安を感じてきたのではないでしょうか。そのような中でも、多くの方々が、皆さんが困らないように働いてくださっています。
しかし、残念なことに、そういった方々やその家族、そして感染症にかかって苦しんでいる人たちが、責められたり差別されたりするといった悲しい出来事が起きています。
この新型コロナウイルスは、誰もが感染する可能性があります。「新しい生活様式」を取り入れながら、マスクをしたり、手洗いをしたりなど、丁寧に感染防止策をとっていても感染することもあるのです。もしかすると皆さんや皆さんの身近な人が感染してしまうことがあるかもしれません。しかし、決して感染した人が悪いわけではありません。
新型コロナウイルスは、まだ分からないことも多く、それがいろいろな不安や恐怖を引き起こしています。感染自体が恐ろしいのはもちろんですが、この新型コロナウイルス感染症に関して恐ろしいのは、感染した人や感染対策に関わっている人などを責めたり、いわれのない不満をぶつけたりする雰囲気をつくりだしてしまうことです。このようなことは、偏見や差別につながります。
皆さんには、差別的な言動に決して同調することなく、次のことを理解して適切な行動がとれることを望みます。
1 誰もが新型コロナウイルスに感染する可能性があり、感染した人が悪いわけではありません。 2 感染した人が悪いという雰囲気ができてしまうと、体調に不安がある人や具合の悪い人が、「新型コロナウイルスに感染したと思われたくない」という理由から病院に行くことをためらうことも考えられます。このようなことによってさらに感染が広がってしまうかもしれません。 3 感染した人を責めるのではなく、励まし、治って学校へ戻ってきたら、温かく迎えましょう。 4 皆さんは、今、自分ができる予防対策をしっかり行い、日々の学びを充実させましょう。
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新型コロナウイルスが広がる社会を「安心して過ごせる社会」にするのも「差別やうわさが広がる社会」にしてしまうのも、皆さんや私たちにかかっているのです。今こそ、新型コロナウイルス感染症について正しく理解し、もし自分が感染したら周囲の人にどうしてほしいかということを考えて行動しましょう。そして、誰もが安心して生活できる日々を取り戻すために、共に力を合わせ、支え合っていきましょう。
児童生徒の皆さんへの教育長メッセージ [PDFファイル/62KB]
保護者の皆さまへ
保護者の皆様におかれましては、新型コロナウイルス感染拡大防止に向けて日頃より予防対策に細心のご協力をいただき、心より感謝申し上げます。
全国的に新型コロナウイルス感染症の感染拡大が見られる中、昨年末頃からは本市においても急速な感染の広がりを見せております。この機会に、保護者の皆様にぜひお願いしたいことがあります。
新型コロナウイルス感染症は、まだ分からないことも多く、どんなに注意して生活していても、誰もが感染する可能性があり、感染した人が悪いということでは決してありません。不安や恐れから、感染してしまった方やその家族に対する差別、医療関係者やその家族から感染するのではないかという根拠のない偏見、発表された一部の情報でうわさを広げ、誹謗中傷などによって誰かを傷つけてしまったりすることは、決して許されることではありません。
子どもたちは、これまで偏見や差別がいかに相手を傷つけるかということや、相手の気持ちを考えて行動することの大切さを学校生活の中で学んできました。子どもたちの人権意識をさらに高めていくためには、身近な大人である私たちがよりよい手本となることが必要です。
保護者の皆様には、正しい知識をもとに適切に判断し行動することや、思いやりの気持ちをもって人と接することの大切さを、自らの言動や話合いをする中でお子様に伝えていただきますようお願いいたします。
また、お子様のささいな変化に気付き、心配等がある場合は、家庭だけで悩まず学校や相談窓口などにご相談ください。
今後も、偏見や差別のない社会づくりに向けた子どもたちの育成にご協力をよろしくお願いします。
福島県新型コロナウイルス感染症に関する誹謗中傷等相談窓口 024-521-8647(平日9時00分~17時00分)
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